
パパ、ママ必見、いこいの森でクワガタ探しの注意点
夏休みは太陽の村に遊びにきて、カブトムシやクワガタを見つけたい!、そう思っているけど、どうしていいやらと思っている保護者の方に最低限気を付けて頂きたいポイントを説明します。
ここでは「こうすれば必ず見つかる!」というような探し方のコツよりも、その前に知っていてほしい大事なことと、具体的に「いこいの森」でどのように楽しむかということを中心にお話しします。
クワガタ探しの時期
クワガタが活動が活発になるのは6月~9月と言われています、旬の時期は種類によって多少かわりますが7月中旬~8月上旬くらいでしょうか、クワガタはカブトムシとは異なり越冬して2年程度生きる種類もいますので案外冬で見つかることもあります。
いこいの森でとれるクワガタは、コクワガタ、ミヤマクワガタ、ノコギリクワガタの3種で、特にミヤマクワガタが多いと言われています。
いこいの森はどこにあるの

こちらは、太陽のむらで配布している、通称、「遊びつくせ!MAP」です。大まかにいえば左が「太陽の村」、右側が「町民いこいの森」です。
よく実際ご来園されたお客様に園地から「歩いてクワガタがいるところに行きたい」と聞かれるのですが、はっきりいって遠いので、クワガタ探しだけが目的であればいったん車をゲート前の第三駐車場まで移動させて、そこから徒歩で主戦場に向かって下さい。
もちろん徒歩でも行けますが、それはもうハイキングになりますのでそれ相応の準備と心構えで挑んで下さい。
どんな服装が良い(森に入るには準備が必要)

当日ご来園して何も準備せず「森に行ってみよう!」と思われる保護者の方もいらっしゃいますが、森の中には、蚊やスズメバチ、コウモリ、マムシはもちろん、まだ付近では感染症の報告事例はありませんが、マダニやツツガムシなど、重大な疾病をもたらすさまざま有毒な生物がいる危険性があります。
森の中には半ズボンに素足でサンダルのような、(特に足元)素肌を露出している服装では立ち入らないようお願いします。
虫よけスプレーをしているから大丈夫というお考えの方もおりますが、十分ではありません。
森には草や木が生い茂っている場所があり軽く皮膚に触れるだけでアレルギー症状を発症するものも少なくありません。
トゲやとがった枝でケガをする危険性もあります、なるべく肌の露出を避けることが安全です。
天気や気温によって適切な服装は変わりますが
・ぼうし
・通気性の良い長そでシャツ(色は薄目のシャツが虫に気づかれにくいといわれています)
・インナーシャツ
・長ズボン
・足首が露出しないソックス
・丈夫なスニーカー(長靴がベスト)
・タオル
・軍手
ここまですれば完璧!
*タオルは首に巻き、首筋を守ると同時に襟から虫が侵入するのをふせぎます。
*インナーシャツはズボンに入れる(ダニは背中を狙います)
*ズボンの裾はゴム付きか、バンド(100均などで購入可)、もしくはソックスを外側にするのが理想
*つばにネットがついている帽子
*オニヤンマのバッジも効果があるらしい
(気温や湿度に合わせて熱中症にならない程度に行って下さい)
持ち物
(あれば楽しくなるもの)
*虫取り網
*虫かご(できれば軽量で肩に掛けられるもの)
*割りばしのような細い棒(いろいろ突っついてみる)
*LEDライト
*図鑑(気になった昆虫や植物はその場で調べると知識がふえるよ)
(あったほうがいいもの)
*水筒(水がよい、ケガをしたとき手洗いにも使える)
*絆創膏
*ティシュ、ハンカチ
*虫よけ
*ゴミ袋(できれば大きなものがよい)
それでは実際に「いこいの森」に行ってみよう


太陽の村の入口ゲートの正面から石の鳥居が見えると思います、山頂にある羽山神社の入り口ですので、まずはご挨拶をしてお入りください。すでに鳥居から見て左にナラ林、右に杉林が見えると思います、ナラの木は、クヌギに次ぐクワガタが大好きな木です、ここにもクワガタはいると思いますが、入口付近のナラは高い木が多く、足元もあまりよくないので小さなお子様が安全に探すにはちょっと難しいかもしれません。


MAPを見ながら階段を上りもう少し奥まで進み遊びつくせMAPでは「13」のマークがある分かれ道、鳥居を背に3方向の西側にナラ林線という上り坂の道があります、曲がりくねった坂を上りきると、平坦なナラ林があり、比較的小ぶりなナラの木が多く、頻繁に刈り払われているため小さなお子様でも探しやすいと思います。


まずはあまり難しく考えず、小ぶりで探しやすそうな木を一本ずつ幹や枝の周りを丁寧に探してみてください、ひょこっとクワガタがいるかもしれません。幹を這っていたり、枝の先にぶら下がっていたり、節の陰に身を潜めていたり、また木を蹴るとクワガタが落ちてくるというのは有名な話ですが、これは木をゆらして落とすのではなく、びっくりしたクワガタが危険を感じて自ら落下する習性を利用して、木をドンっと蹴ったあとしばらく静かに様子をみてパサっと落下したところを捕まえる方法です。
クワガタは夜探す?
クワガタやカブトムシを探すのは、夜や早朝が良いというのは一般的なお話です。
もちろんそうなのですが、安易に夜や早朝の森に入るのはお勧めしません。
周囲が暗く足元が非常に危険なこと、夜間、早朝は昆虫のみでなくほかの野生動物も活発に行動します
いこいの森にも、タヌキ、ハクビシン、イノシシ、カモシカ、クマも出る恐れがあります。
彼らのテリトリーに立ち入るわけですから当然襲われる可能性も高くなります。
低山でも道を間違える恐れもあります、斜面での転倒や滑落の危険は高くなります。
キャンプ場とは違い、夜間の森の散策は子供の遊びの域を超えている行為です。
クワガタは日中でもさがせます、むしろ明るいほうが見つけるのは楽です。
カブトムシを見つけるには
野生のカブトムシってどうやって探すのかといいいますと、偶然出会うのはクワガタより難しいかもしれません、日中は暗がりか土の中に身を潜めているので探すのは困難です、はっきりとは言えないのですが、たとえて言うならマツタケ探しのような、それぞれの特別の場所だったり特別な方法を用いて採取するケースが多いと思います。
むしろカブトムシが好きな人は成虫を採取するより、幼虫を自宅でもしくは周辺の環境の良い場所で羽化させ飼育、繁殖させているほうが一般的かもしれません。
トラップを仕掛ける
よく、昆虫探しの動画や図鑑にも、トラップを仕掛けて採集する方法が紹介されていますが、ここでは推奨はいたしません。
いこいの森は町民をはじめ利用される方々はもちろん、木材である杉や松の管理者、所有者、そしてそこに生きる、動植物の為の森です。
本来自然には存在しないものを設置、放置することは、不要な廃棄物が発生するのはもちろん。
罠の甘い匂いにつられるのはカブトムシやクワガタとは限りません、結果、スズメバチやクマが人の生活圏に踏み入れるきっかけにもなります。
効果的なトラップで大量に乱獲すれば次の年以降その場所では取れなく恐れもあります。
トラップを規制するような銘文はございませんが、できれば、いこいの森での昆虫探しは純粋に宝探しのように楽しんでいただき、お子様と森と人の共存について考えるきっかけにしていただければと思います。
最後に
いこいの森は、ずっと何十年も誰かの手によって絶やさず守り続けられている森です。
もし一年だけでもその誰かが手入れをするのをやめてしまったら、おそらくその森はもう人が入れる森ではなくなってしまいます。
里山を維持するというのはとても大変なことです、その事をちょっとだけお子様と一緒に考えながら森を散策していただければ幸いです。
もし昆虫を探しているうちに誰が落としたゴミを見つけたらそれを拾ってくれると森は喜びます。
また、いこいの森の樹木や自生する山野草の無許可での伐採や採集はご遠慮ください、貴重な山野草が年々姿を消しているのも事実です。
何度か森を散策していると、時に野生のカモシカやウサギ、ハクビシンなどと遭遇することがあります。そんな時も決して追いかけたり近づいたりせず遠くから観察して速やかに距離をとってください。